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2014年1月28日 (火)

城をとる話

司馬遼太郎氏の小説って、何でああつるっと読めてしまうのか。
今、大河ドラマの影響か、「播磨灘物語」が図書館でも見当たらない。戦国ものと維新ものは司馬さんからまず読もうと思ってしまう。

今、吉村昭の「天狗騒乱」という水戸の尊皇攘夷一派の存亡の小説を読んでいるのだが、文章がごつごつしていてなかなか入ってこない。でもここを耐えると、すっと来そうでちょっとトライ中なのだ。
同時に「城をとる話」という司馬氏の小説の読んでいる。
伊達家と上杉家の境界にある伊達の居城、帝釈城をを、浪人が手練手管を使って奪取しようとする物語で、司馬氏の初期のエンターテインメント性の強い小説だ。
とにかく読みやすい。
段落が多く、会話が多い。周辺のエピソードも数字があまり出てこず、比較的自由に推論を語る。
ここが読みやすい理由に思うね。特に初期にその傾向が強い。
また、その後の一貫としたキャラクターの原型がある。
どこか人懐っこくて、めちゃくちゃだが、人をひきつけ、なにごとかをなすという人物造形。
竜馬、秀吉、子規、山之内一豊、斉藤道三など。
このキャラ立ちの仕方は、漫画と一緒だ。
同じ漫画家がまったく違う漫画を描いても、主人公や周辺の女性など、どこか似てしまうでしょう。手塚修虫もそうだし、鳥山明もそうではないか。
司馬氏の登場人物のキャラはこの印象にちかい。こう思える作家は・・・今だと東野圭吾ぐらいかな。
で、主人公の牢人、車藤左が上杉家の家臣、中条左内や巫女を使いながら、近隣の村に騒動を起こし、隙を見て城を奪取しようとする物語だが、その城の主、西国の牢人、赤座刑部も曲者で、いつなんどき裏切るのかわからない心情の持ち主で、味方のような敵のような。
直情径行、「行動によって現状打開を」をモットーする主人公は、無法無体に破天荒な行動をとりつつ、城を攻める。
いやあ、なかなか痛快。
実は、これは、石原裕次郎に直接頼まれた映画の原作だそうで。へえ。
そんなエピソードがあったのか。
司馬氏は石原裕次郎のファンだったそうだ。「城とり」タイトルで映画化はされたそうだが、時代劇だとどうだったのかな?裕次郎、さわやか過ぎないかな?
車藤左は裕次郎として、赤座は近衛十四郎、おううは中村玉緒、中条は千秋実とある。
俺は、この小説を読んでいて、黒澤明風にしてほしいと思ったね。
三船敏郎、仲代達矢、津島佑子に京マチ子なんかだと、権謀術数感が出ていいのでは。
てなこと考えてましたが、きっかけは大河ドラマ「黒田官兵衛」。
またもや岡田准一君ではないか!いい役者だねえ。
彼は、司馬作品の幕末ものだったら、だれがいいかな?
久坂玄瑞か五代友厚か?彼らではマニアックすぎかな・・・

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