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2012年9月17日 (月)

おいしい随筆集

けっこう、食べ物本、読むなあ。
TVだとグルメ番組でうまい!と叫ぶ叫び方が問題になるようだが、文章や写真、イラストなんかで、能動的に人に伝えようとすると、違う技術が必要で、興味があるねえ。

現代というのは、情報そのものの量は多く、あれみた?的な共通点は多い時代だが、その知りえた情報をどう加工して、何を読み取って、何を発信していくのかに意味ある時代なんだなあと思うね。
blogなんかも百花繚乱だが、文章、やっぱり重要じゃない?
食べ物の話、嫌いな人はいないと思う。
やっぱり、図書館に行くと、食べ物関係の本、借りちゃうんだよなあ。安眠の導入剤だ。

まず、東海林君の丸かじりシリーズ。
何読んでも笑えるなあ。
あれだけ、食べ物を語りながら、グルメっぽくならないところがいいなあ。
ゆで卵はなぜとがったほうからたべるのか?とか、秘技めいて丸かじりを勧めたり、「冷やし中華はじめました。」の看板に季節感をみたり、「はじめました」の言葉を、一見へりくだっているように見えるが、意外に押しが強いと見たり、着眼点が、ああ、あるある的説得力満載で、ギャハハと笑って、中身を忘れちゃうんだが、癖になっちゃうんだなあ。
また、本職のマンガがかけるから、面白さ倍増!
唯一無二のスタイルで、これだけ週刊誌に連載が続いているのがほんとすごい!

連載といえば、週刊文春の椎名誠氏の新宿赤マントシリーズもつい目を通してしまう。
けっこうバキバキした目線で世相を切りまくっているが、いいたいこと、わかるなあ。
でも、沢野ひとし画伯のウマヘタ絵がまったりとしたコントラストをかもし、基本ゆるい遊びねたが展開する。
旅の多い人で、旅行作家といってもいいくらいだが、「哀愁の町に霧が降るのだ」時代から読んじゃってたね。岳シリーズや海シリーズ。奥さんの渡辺一枝さんの本も読んだ。彼女の保育士から作家になるまでのプロセスにすごくインスパイアされたよ。
無人島シリーズも読んじゃってたなあ。
無人島でワシワシと飯を食い、ガンガンとビールを飲んでしまい、料理はメンバーのりんさんが作る、べらぼうにうまそうなアウトドア料理。ヤギ肉、捕った魚、チャーハン等、みんな焚き火で料理してしまう。
無人島生活の黄金伝説、よいこの大先達ですよ!
「りんさんチャーハンの秘密」という本も買ってしまった・・・

また、祐天寺の古道具店店主の魚柄仁之介氏のレシピ本も面白いね。
本の構成は、近所の働くお姉さんにご馳走をするという体裁が多いのだが、簡単にしておいしいもん連発だ。
まず感心するのは化学調味料を使わないこと。だし昆布やかつおぶしの保管法まで言及してくれる。
また、外食を、基本的にしないという徹底振り。
ペンネームにあるように、お酒大好き。
もう酒のあてにバチバチのものばっかり。鯛のおかしらの酒蒸しなんか、絶対だよ。ためしてみて。
また、ブルースギターの名手。ライトニンホプキンスのモジョウォーキンあたり、弾きたくりつつ、作って、飲んで、食べて・・・。最高だね。おれもやりたい!って思ってやってます。
心の師匠だなあ。

最近は小泉武夫先生にはまってます。
東京農業大学の醗酵学の教授にして、本人曰く、味覚人飛行物体ということで、あらゆる国、地域をめぐり、そこにあるものを食す。
醗酵が専門ということで、各国の、この微生物を使った料理をさまざま教えてくれる。
もちろんお酒も。
龍舌蘭の根から作るテキーラ、固体の原材料を土に埋めて作る中国の白酒、蛆虫を酒に漬け込んで、それをあてにしながら飲むメキシコのメヒテルなどなど、興味津々。
熟れものは日本の鮒鮨やへしこ、くさやといった魚の漬物から、韓国のホンオ=エイの漬けものや世界一くさい缶詰=フィンランドのシュールストレミングにも言及する。
俺も醗酵系食品が大好きで、この複雑なうまみにはまっているのだが、さまざまな気候風土にあったその土地の醗酵系食品を教えてもらった。
マグロの酒盗をカマンベールチーズに乗せると絶品らしい。日本酒、いくらでもいけちゃうらしい。うーん、まずはこれ、一番試したい!
また、分析力、味の表現力がとんでもない。
化学式が出てきて、味を説明してくれるのは先生だけです。
いやあ、もはや日本の至宝ですよ!

てな具合で、閉館まで10分の図書館で渉猟する本、けっこう楽しい。
食べ物本、なんかお勧めない?

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コメント

食べ物を食べた種類だけ引き出しが増えるってのはありますね。
カレー一つとってもいれる具材に工夫を凝らすだけで何通りにも出来上がる。
そこにはマニュアル一辺倒では味わえない経験という幅が生まれますもんね。
当然中には失敗作もあるでしょうが、それも含めて料理の醍醐味でしょうね。

いやあ、なんか忙しかった!開会式はあるし、水泳大会はあるし、大潮だし、台風だし。
夜も直すと結構良いこといってるねえ。おれ。
図書館行くと必ず食べ物本借りている自分があります・・・
今、マジックの本読んでます。

シュールストレミングあるところに小泉先生アリ!?臭いものの紹介をする時の小泉先生のお顔って、本当に嬉しそうなんですよね。そこに引きこまれてしまいます^^

ちょっと前ですが、小川糸さんの「食堂かたつむり」を読みました。
主人公・倫子はすごく楽しそうにお料理をつくり、食材にも愛情をたっぷり注いでいて、とても美味しそうで、すごく可愛くて・・・途中までは・・・最後の辺りでは、お母さんが飼っていた「エルメス」と言う名の豚を解体して食べてしまうのですが、そこの表現がグロテスクでトンでもなくて、前半と後半では全く別物と思えるようなお話でした。
前半はホントに素敵なグルメワールドだったんですけど・・・

食とは全く関係ないのですが、今日は谷川彰英さんの「名古屋 地名の由来を歩く」を読みました。全部記憶したくなるくらい面白かったです^^

きよっちさん、食堂カタツムリと名古屋地名の由来をあるく、読んでみますね。
東図書館にあるかなあ?
豚の解体、俺は違う印象を受けるかもね。
クロダイの解体は、慣れてきました・・・うそです。
でも、解体はいるんだよねえ。
名古屋~のほうは、俺は名古屋素人なんですが、高校の名前がかっこいいなあと思ってました。
瑞陵、向陽、昭和、千種・・・
興味津々。

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