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2012年6月 8日 (金)

釣り、根と実3

ojさんの質問にお答えします。
結論的に申し上げますと、岩魚の生息域と鮎の生息域は随分違いますし、釣り方も随分違いますので、行く場所、道具立てをかえないといけません。

最初から計画をたてていかないと、いわゆる2兎を追うもの1兎も得ず、ということになります。
しかし長良川水系や九頭竜水系は比較的に距離は近いので、可能は可能です。
一度、吉田川に鮎を狙いに行って、台風でかすりもせず、あまご釣りに転進して大釣りをしたことはあります。
まず、日本を代表する鮭の仲間、岩魚とあまごを少しおさらいしますと、最上流部の水温の低いところを好むのが岩魚であり、支流から本流にかけて少し下った中上流域に生息するのがあまごとなりますが、境界ははっきりしているわけではありません。
かつて、今西錦司という学者が、ダーウィンの適者生存的進化論への反論として、定行進化論、いわゆる棲み分け理論という学説を発表したことがあります。
この基になった研究が、岩魚とあまごの棲み分けている条件を探ることでした。
彼は、川にもぐって観察したり、職漁師に聞き込んだりといった、日本のフィールドワークといった研究手法の確立のパイオニアだと思います。
今西氏によれば、この境界はシラカワタニカゲロウの幼虫が川虫としているかいないかの差だと断定しました。希代の職漁師、古田万吉氏は一笑に付したそうです。「学者ってえのはばかだなあ。そんなわけない。」と。
といいながら、ずっとパートナーとして死ぬまで、川や魚を語り合っていたようですね。いい話だなあ。
あまごは、孵化した魚の一部がうろこが海水に耐えられるような大きなものに変化し、冬、川を下ります。そして河口で数年過ごし、サツキの咲くころ、産卵のため川を上ります。そして、秋口産卵をします。
種として、川を下りなかった個体とも共存し、すばしっこい奴と大きくなる個体と混在をしていく戦略のようですね。なんか擬人化して、教訓化したくなる話なんだよなあ。
岩魚は低水温を好み、降海しません。ただ北海道では海にくだり、アメマスと呼ばれています。
氷河期の生き残りとも言われています。
石徹白のような豪雪地帯では、水温も低く、本流筋にも棲んでいますね。そうなると、大きく育ちますよ。産卵期になると、50cmぐらいの個体がさかのぼるのを見ることがあります。
食性は、何でも食べます。えさがもともと少ないうえ、維持するのが大変なんでしょうね。ばったでもかえるでも・・・前はばったでよく釣りました。
共食いもします。一説によると放流岩魚は最後自分ひとりになるまで共食いするらしい。天然ものは番が残るらしい。この差・・・
さて、鮎。
北海道、沖縄以外の日本全土に生息しています。
北海道では、近縁のキュウリウオ、沖縄では琉球鮎という亜種が棲んでおり、台湾にもいるそうですが、ほぼ日本固有の魚といっていいでしょう。
サケ科の魚の近縁で、キュウリウオ科ということですが、あぶらびれの存在がその近さをあらわしていると思います。
やや暖かい川を好み、3月ごろから河口から遡上を開始し、10月ごろ産卵を終えて、死んでいく、いわゆる年魚で、コケを食む習慣から香りが高く、食料として日本人を支えてきた魚といっても過言でないと思います。
さまざまな漁、釣法が全国にあり、その変化は川やポイントによっても違うというべきものです。
いつぞやいった、富士川では石が火山岩で穴だらけで、コケがつかないので、しらす干しで鮎を釣ってました。
小田原酒匂川では、毛鉤です。
熊本球磨川では、1年で尺に育つマッチョな鮎との激闘が、釣り師を魅了します。
友釣りは伊豆の狩野川が発祥かなあ?郡上の職漁師は、友釣りを流れ者の伊豆の職漁師集団から学んだらしいです。
長良川で申し上げますと、中上流域の郡上八幡あたりまで天然遡上はあるようです。
郡上八幡市は鮎釣り師のメッカでしょうね。一度は行きたい・・・
やっぱり、岩魚の好む低水温域とは異なりますね。あまごは中流域で一定共存しますが、鮎釣りが始まると立ちこむ人を警戒して、えさを追わなくなってしまいます。こうなるとちょっと難しいので、鮎が棲みにくい低水温の渓流に出かけることになります。石徹白がその典型河川でした。
さて、皆様ご期待の7/8魚作戦ですが、先日の様子見で、雪が少ない年だったので、もはや夏枯れのような様相を呈しています。非常に苦しいかもです。
鮎についても、どこの河川も渇水に悩まされているようです。
ポイントは大雨です。
雨の増水があれば、一気にあまご、岩魚は活性化します。
鮎は、今あかぐされ現象といって、石に泥がかぶっている状態なので、縄張りを作ってない状態のようです。

Photo_4

地元の人は、大水が出たら、ここ、渇水のときはここ、という風につかんでいるんだろうね。さらに、こういう渇水状態のとき、石をひっくり返したり、磨いたりして自分のポイントを作ってしまいます。すごいよなあ。
俺も広梅橋前後で、ちょっとつかみたい。
増水があれば、一気に石が洗われ、新鮮なコケがつくまで、晴れれば3日ぐらい。そのときがチャンスです。コケ=珪藻は光合成で、増殖します。主な成分はたんぱく質です。
鮎は、縄張りを作ると、人で言うと60kgの人が、1日6kgのステーキを食べてるような食生活になるそうです。闘争心でますわなあ。
作戦としては、大水が出そうな日に、石徹白、白鳥まで一気にあまご、岩魚釣りに行き、その何日後かに、矢作川に鮎を狙いに行く。水が出れば、今まったくかかっていない下流域に一気に鮎が流れ、その何日か後に縄張り鮎がぐっとふえるのでは?と考えられます。
ラグビーや仕事とうまくすり抜けれればいいが、最悪どちらかで勝負したい。
それまで、天気図、ネットの漁協情報、様子見に出かけるなどして、勝負日を待つしかないですね。

Photo

平畑の瀬

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時瀬

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小渡やな上流

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コメント

大変ご丁寧にありがとうございます。
多分この疑問はボクだけでなく、多くの方が知りたかったはず・・。

夏まつりまであと1ヶ月・・。
ダメだぁ、ボクならこんなプレッシャーには耐えられない・・。

今年ほどプレッシャーが多い年は初めてです。
少しでも可能性をと思いましたが、鮎も渇水がつりづらくしているようですね。
できるだけがんばります。
九頭竜川の解禁辺りもポイントかなあ。

そんなプレッシャーがあるとも知らずに

私はおいしい魚を楽しみに待ってますhappy01

kuraraさん、そういわれるのが一番うれしいね。
おいしく食べてもらうことが何よりです。

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