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2012年1月10日 (火)

中国怪異譚2

もう少し、中国怪異譚を。

「聊斎志異」は、清朝成立すぐぐらいの時期に書かれた本らしい。辮髪令で漢民族に憤激を買い、あっちこっちで騒乱が勃発していた頃で、科挙の制度は連綿として続いており、作者の蒲松齢はずっと受験生で、なかなか官吏にはなれなかったとのこと。晩年にようやく糊口をしのげるようになり、まあ家族には恵まれて平穏な人生だったようだが、受からない歯がゆさや試験への恨みが自叙に綴られており、大昔なのに妙に生臭いな。

「聊斎志異」は、巷間に伝わる伝承などを、趣味で集めて編纂したもので、こんな下った時代の人間に読まれるとは、つゆ知らずだろうね。

基本の構造が、優秀な成績を取り、見目麗しい女性を娶り、家を興すといった、俗臭ぷんぷんな話が多く、そこに、死者、獣、幽霊、冥界の官吏などが絡まり、わかりやすくて、しかし、妙に怖いという味がある。

たとえば初作品といわれる「二人の妻」という話がある。

ちっとも合格しない貧乏な科挙受験生(桑)が、夜の帳に突然現れた、狐の化けた女(蓮香)と幽霊の女(李)とそれぞれ通じてしまった。そのうち幽霊の李に精気を抜き取られ、息も絶え絶えになってしまった。

そのことを知った蓮香の必死な介護により、回復はした。この介護の際に、李と鉢合わせしてしまい、全面対決か、と思われたが、二人は意外に仲良くなってしまう。(うーん、わからん…あるかも)一緒に看病なんかしたりして…

そのうち現世に未練を残す李は、15歳で早世した近所の金持ちの娘、燕児にとりつき、輪廻し、姿も不細工な燕児から見目麗しい李にそっくりに変わってしまう。それを聞いた桑は、燕児=李に結婚を申し込む。申し込めといったのは、蓮香である…(むむむ)そして首尾よく結婚に至ったが、この間、蓮香は長男を産む。(!)だがしかし、産後の肥立ちが悪く死んでしまう。ただ「14年後にあいましょう。」という言葉を残して。

そして、14年後、人買いが訪ねてきて、娘を売りたいという。燕児=李が一目見ると、蓮香ねえさんじゃないか!呼びかけるとはっとなって、再会を涙しあう。そして、3人で暮らしつつ、李と蓮香の墓を一緒にし、多くの人に参ってもらいましたとさ…

どうです?へんでしょう。二人の妻だけでもびびるのに…狐と幽霊だぜ。それも輪廻するんだぜ。奇想天外。でも妙に、教訓的な感もあるんだよなあ。

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コメント

輪廻ねぇ・・。
どうでしょう?僕の中には前世とかそう言う考えはありませんね。
o1211さんがこの手の話に興味あったとは知りませんでした。

けったいなほら話は好きですねえ。
あとは中国。
どこへ行くのか…
やっぱり源泉を知りたくなるんです。
岩波文庫、古典いいよ。

おもしろ!
日本の怪談牡丹灯籠もじつは中国の「牡丹灯記」って話が基になっていて、牡丹灯籠聞くときに、頭の設定を中国に換えると・・手っ取り早くキョンシーみたいな舞台でもいいんだけれど・・これがなかなか嵌るんですよ。

日本は中国の影響をものすごく受けているし、源泉が中国文化にあるのは間違いないところですね。日本にはアレンジの妙はあり、文字や物語や工芸などに繊細ないい味が出てきたんだろうなあと思いますね。
この手の民間伝承はふっと日本に通じて来てる感じがありますね。

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