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2011年8月19日 (金)

事故の論理

盆帰省中、弟との会話。

この夏、弟夫婦は人命救助をしたとのこと。

「この間、長良川で鮎釣りしてるおじいさんが流されるところを、間一髪、引き止めて、助けたよ。」

「えー!どういうこと?」

「いつも川遊びしてるところに、鮎釣り師がいっぱい入っていて、そのうちの一人が突然、崩れて、仰向けに倒れたんだ。どうしたのかなあと思ってみていたら、少しずつ流され始めているのに、ぜんぜん無抵抗なんだ。やばい!と思ってざぶざぶ入ってひっ捕まえたんだ。意識はあったので、どうしました?と聞いたら、手足が動かないというんだ。こりゃあ、脳梗塞かなんかかなと思って、すぐ110番してもらったんだけど、待ってる間、ずっと川の中で支えているのが大変だった。大きな人だったので、引っ張りあげれなかったんだ。救急隊員が来て、やっとあげれたけど。」

「すげえ話だな…」

「結局、川でおぼれるのは、こういうケースが多いんじゃあないかなあ。脳梗塞や心不全で手足の自由が効かなくなり、流れに持ってかれてしまう…。あの崩れ落ちる光景が目に焼きついて離れないよ。」

「その人はラッキーだったが、お前も危なかったなあ。」

「兄貴も気をつけたほうがいいよ。」

「そうだな。」

真夏、炎天下の鮎釣りに関して、こういう話はあるだろうなあと思っていた。長良川で、救急車が出動しない日はない。

最近、よく思っているのは、鮎釣りというのは、地元の人の釣りなんだということだ。釣れる場所、時間帯を熟知して、朝1時間、夕1時間といった釣りだし、炎天下に川に立ちこんでいるのは、やっと休みを取れた、素人で、今日しかないという余裕のない釣り人しかない。(まさに俺のことじゃん!)

そのしんどさはなかなかなものであって、熱中症の危険もあるね。水分2lでは足りないぐらい。特に、年配の方は気をつけねばならない。

場所をとられたくないとか、釣れ始めると一気にくるという鮎釣りの特長が、さらに拍車をかけて、倒れるまでやってしまうということになる。

これはもちろん自己責任だし、自己の体調管理をしないと、人様に迷惑をかけるということである。ほんとに気をつけねばならない。弟も手がすべって流しでもしたら、ずっとトラウマになる危険だってあったんだ。

だからといって、川によるな、入るなということになってはいけないと思う。

危機は避けて通ろうとしても、どこの身近にでもある。正しい知識と対処法は、近寄らなければ身につかないのも事実だし、己を知って楽しむ以外ないのだ。

鮎釣りは楽しい。しかし、分をわきまえず、さもしいことは絶対してはならないと思うね。

弟は、鮎釣り人に対して懐疑的で、川を我が物顔で独占するし、遊漁料払ってるんだから当然という態度が見受けられるという。そのおぼれた人が立っていたポイントは、いいポイントだったらしく、何事もなかったかのように、次の人が入っていたそうだ…

釣果よりも、川から学び、己をわきまえること。肝に銘じたい。

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コメント

ヘェ〜。生々しい話ですね。
場所を取られたくないからそこに立ち続ける…。よくわかるなぁ。
台を取られたくないからタバコを置いておくパチンコのようには行かない訳ですね。
私も伊豆に住んでいた頃、地元釣師がよそ者を悪く言うのを聞かされていました。

鮎には人を狂わす何かがあるな。夏の日本の川は鮎が中心で回っているといっても過言じゃあない。
ojさんがいずに住んでたとは初耳です。狩野川近くですか?近代鮎釣り発祥の地です。

ご存知かどうかはわかりませんが、シマノのインストラクター高松重春氏は知り合いでしたよ。奥さんにコンビニ経営任せて自分は狩野川で釣り三昧でしたね。今考えてみたらホントいいとこに住んでました(^з^)-☆

なにい!高松さんといえば、大スターだよ!彼の精密釣法を真似したくて、随分研究しました。西の村田満と東の高松重春、東北の伊藤稔が俺のアイドルです。何度も日本一になってますよ。狩野川の職漁師が友釣りを作ったといって過言でないです。すごい人と知り合いだったんですねえ。

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