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2011年8月23日 (火)

「コクリコ坂から」・連想

「コクリコ坂から」を見てしまった。

うーむ、今、なぜこのテーマか?

舞台は、1963年ぐらいの横浜。家業の下宿屋を切り盛りする高校2年生の少女が主人公で、その高校の「カルチェラタン」と呼ばれるクラブハウスの取り壊し反対運動とその首謀者の少年との恋、及びその父親探しの顛末といったところか。いかんいかんネタばれになってしまう!

敗戦や朝鮮戦争の影響がまだ残り、父親もその友人たちも多く死んで、その子どもたちにも数奇な運命が降りかかっており、落ち込んだりもするけれど、奮闘努力と人々の善意により、何とか明るい未来は確保できるか?ハッピーエンド?

登場人物は、皆、好人物。カルチェラタン取り壊しの提案者の理事長=やり手の実業家もいいひと。

事実、当時の男たちはよく働いたと思うよ。俺のオヤジが32、3才頃の時代設定だ。大井町に住んでたころだ。こんな感じのところだった。

Photo

うちでも、よく会社の人が、家にマージャンに来て、酒飲んで、タバコふかして、大声で笑ってた。俺はその席が好きで、よくその同僚の人たちのひざに座り、マージャンを見てたなあ。

「おーい、H、一番左なんて書いてある?」

「父ちゃん、何もかいてないよ。」

「そうかそうか、ほかの模様は?」

「丸いのばっかり…」

「そうかそうか!わはは。」

「ちょっとちょっと、Oさん勘弁してくださいよ。そうだ、Hくん、お父さんのも見てきて。」

「はい。」

「いかんいかん。H、やめろ!」

「ああ、いろいろ種類がある!」

「わかったわかった。降参降参!」

ここでみんなで大爆笑して、いつまでも楽しそうだった…

これが、俺の当時の男たちのイメージだね。よく働き、よく笑い、酒臭く、タバコ臭く、ごつくて豪快。

この映画は、宮崎吾朗氏の宮崎駿氏へのオマージュであるといわざるを得ない。

俺らより、ちょっと年下。働き続ける偉大な親父。違う道を志向したが、ひきつけられるように同じ道へ。育ちはよくて、生活に苦労した感じはない。学生運動も崩壊していたし、俺のオヤジたち世代が考えた豊かな日本を現実化したような世代。

でも、当のその世代は感謝しつつも、違うことを考えている。悩みも苦しみもある。宮崎吾朗氏はよく踏ん張っていると思うね。

ただ、俺には、違和感があった。世代的な問題なのか?リアリティを感じないのだ。甘いなあと思ってしまう。当時は、食っていくために、政治も生活もバキバキに人々はぶつかっていたはずだし、ガキの世界でもそうだったよ。俺には開高健の小説が一番ぴったり来る。

それと、今このテーマは、タイムリーか?

ジブリアニメの特筆すべき点に、テーマの時代性、メッセージ性があったと思う。

奥底に流れる自然に対する畏敬の念、および全体を把握しようとする想像力とその説得性。ジブリが、今の時点でどういうテーマを出してくるのかは、興味はあった。

でも、ちょっと、俺の思いと違っていたかな。こういうときもあるし、長い目で見たら、ジブリ作品のいい意味での転換点といわれるようになるのかもね。

見終わったあと、考え込んでしまった。

日曜日まで影響して、結局グダグダしてしまった。月曜、出勤して、「コクリコ坂から」を見た話を姉御にしたら、

「なれないことするから、せっかくの日曜に雨がふるのよ!」

としかられてしまった。

「金曜日にD見に行って、勝ったから、まあ許す。」

は~い、すいませんでした。

これが、俺たち世代だなあ…

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コメント

コクリコ坂ですか…。見てしまったという冒頭の表現に今回の言いたい事が集約されていますね。
怖いもの見たさで僕も行きたくなりました。

いやいや、そう悪くはないよ。アニメはちょっと恥ずかしいだけで、その夜TVで「one piece」もみてしまって、ぐったりしちゃったということです。悪と権力が出てこないと面白くないのは事実だと思った。でも、ちょっと仲間とか友情だとかが重くて、戦闘シーンに抵抗あった。やっぱり実写で、2Dで、脚本がよく練られて、俳優が魅力的な映画がいいなあ。

父のマージャン
うちもそうでした。週末はパイを混ぜるガラガラ音が子守歌、父のマージャン部屋の真上が私のベッドでしたから。
マージャンの日の夕食は丼が多かったです。
コクリコ坂、そんな頃の風景なんですね。まだ見ていません。というか見には行かずTV放映まで待つかな。

sinoさんとこもそうでしたか。おれは社宅に住んでいたのですが、会社の気はいいんだけど、荒っぽそうな兄さんたちはよく集まってましたね。社宅のガキは、地域のちょっと中立的な立場があったんで、学校内のもめごとの仲裁はよくやってたよ。外では商店街と部落と朝鮮人部落がよく抗争してたなあ。

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